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【前編】ANCIENT SHIRTS|color by Hljóð

はじまりの白い布がめぐり、生まれたかたち

WONDER FULL LIFE がフォークシンガーの森山直太朗さんより手渡された白い布から生まれたふたつのシャツの物語。

布との出会い

昨年の夏が終わるころに、直太朗さんからかかってきた一本の電話。

約20年間のツアーTシャツの在庫が反毛(はんもう)という技術で糸になり、白い布に生まれ変わったけれど、この布をどういかすべきか立ち止まっているという相談でした。

これまでも手元に巡ってきた古い布や、手仕事にまつわる希少な布の行方を模索しながらものづくりをしてきた WONDER FULL LIFE にとって、度々直面するアップサイクルやサスティナブルの言葉は、どこかで背景に潜む矛盾を孕んでしまう。

手間と時間をかけたとしても手渡された白い布から、本当に必要とされるものをつくれるのかどうかと、思い立ち止まった時に、まっさらな場所に立ち戻って「なぜ、つくるのか」と深く考えるきっかけを与えてくれた出来事でした。

ものづくりの本質を掘り下げる答えのない問いに、 根気強く向き合えたのは、舞台をつくるにあたり人知れず細部まで目を向けて真摯に作り続けている直太朗さんの姿勢を目の当たりにしてきたから。

「舞台で生まれたものは舞台に還したい。」という直太朗さんの言葉は、とてもシンプルに心に響き、彼が白い布からできたシャツを纏って、これから続いていくその舞台に立つ姿が頭に浮かびました。

白い布から ANCIENT SHIRTS が生まれるまでの巡りは後編に続きます。
https://www.wonderfulllife.link/?p=1716&preview=true

ANCIENT SHIRTS|botanical dye color by Hljóð
https://bywonder.link/pages/syn-why-keep-making

Text : WONDER FULL LIFE / Chikako Owaki
Photo :Kosuke Mae